2017/03/28

ギフトブック第二巻の紹介と寄付運営の難しさ

【ギフトブック第二巻の紹介と寄付運営の難しさ】

 ギフトブック第二巻がいよいよ今週入稿となります。大森ヒデノリさん、稲岡大介さん、namiさん、松阪健さん、僕による5人の演奏を収録したCD音源が出来上がり、本当に素晴らしい仕上がりで何度も聴いて、感激しています。

 このCD付き楽譜集は、より多くの人に伝統音楽に親しんでいただく社会貢献活動のひとつとして企画し、ギフトブック第一巻『ティン・ホイッスルを吹こう!』と同じく、3000部を寄付によって配布する予定です。

 アイリッシュの楽譜集といえばダンス曲100曲集のようなものがたくさん発行されていますが、一般の日本人にはまったくなじみがないものです。

 そこで僕のレッスンでは、「庭の千草」「グリーンスリーブス」のような聴きなじみのある曲から伝統音楽に親しんで頂くのですが、そのような有名曲ばかりを収録した伝統音楽の楽譜集は、海外にも存在しないようです。

 この楽譜集は、だれもが一度はCMやテレビドラマで耳にしたことがあるようなイギリス・アイルランドの伝統曲35曲を収録し、伝統音楽に親しんでいただくことを目的としました。笛のための楽譜集ではないので、フィドルやアコーディオンなどアイリッシュの楽器はもちろん、オカリナ、リコーダー、二胡などほかのジャンルの楽器でも楽しむことができます。

 付属CDには、今年開業する楽器店での取り扱い楽器の音色を聴いていただけるように、フルート、ピッコロ、ティン・ホイッスル、ロー・ホイッスル、オカリナ、リコーダー、2種類のバグパイプ、ハープ、ハンマーダルシマー、ピアノ、オルガン、フィドル、マンドーラ、ニッケルハルパ、コンサーティーナ、バウロンの17種類を演奏しました。

 この本を通じて、多くの方と音楽の喜びを分かち合えることを楽しみにしています。

 さてギフトブック第一巻は10,000冊を配り終え、重版分から、無償から寄付制(送料こちら負担の後払い)に移行したのですが、現状だれ一人として寄付金を支払っていただいていないのです。

 日本には寄付という文化が根付いていないので予想はしていましたが、第二巻も同じ状況になるのではと危惧しています。この本でお金儲けをすることは考えていませんが、少し悲しくなります。

 この本は自分の作品の中でも需要が高い企画だと思いますが、販売すれば売れそうなものを寄付制にするのには、強い思いがあります。

 ティン・ホイッスルはかつて、階級社会であったイギリスでお金のない庶民の間で広まった楽器で、今でもその手軽さが魅力です。
 
 今の日本は給料は下がり続け、社会保険料は上がり、多くの子供や若者や女性が貧困にあえいでいます。そんな状況の中でも音楽に希望や喜びを見出して人生を輝かせてほしいという願い、そして、ケルトの笛屋さんという企業活動を多くのお客様に支援して頂いていることへの感謝の気持ちから、できるだけ多くの人に、金銭的な負担にならずに音楽の喜びを届けたいと思っているのです。

 ですから数百円でもよいですし、余裕があって志に共感して頂ける方は数千円でもよいですし、それぞれの生活の事情に合わせてこの本の価格を決めて頂き、活動を支援して頂きたいと思っています。

 しかし、先に商品を手に入れてしまったら寄付のことなど忘れてしまうという気持ちもよくわかります。

 良い寄付のシステムについて、何か良いアイデアがあれば、ぜひコメント欄で教えてください。

  今のところ、参考価格を決め、申し込み時点でいくらでもよいので寄付額を決めて頂き(後払いも選択可)、その金額が振り込まれたら発送するような仕組みに変えようかと考えています。

2 件のコメント:

  1. 無償だったものを途中から「寄付」は難しいかもしれない。ただ第2巻は内容を考えたら、はっきり「1000円+心付け」とか「500円+寄付」など表記を入れるか、シールを貼るのもひとつの方法かと思います。でもお金の関係で処理上困りますかねぇ

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  2. 寄付の文化は根付いてないけど、安くていいものには飛び付く習性があると思います。

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