2016/11/28

Irish Carnival

いよいよ今週末の土曜日、大阪のアイリッシュ・カーニバルが開催されます。

この催しは、簡単に言えば「アイリッシュ音楽で、1年で最高に楽しい思い出を作ろう!」ということです。

関西・名古屋から集まった中堅どころの4つのアイリッシュ・ユニットの演奏が一気に楽しめるばかりでなく、その前後になんと合計4時間以上もの大オープン・セッションがあったり、「ケルトの笛屋さん」「グレンミュージック」の出店があったり、関西で活躍する笛3人による笛トリオの前座があったりと、盛りだくさんの内容を用意しています。

楽譜
https://celtnofue.com/play/download/download_detail---id-828.html

会場は大阪の中心、本町の歴史あるビル。
広い店内で、食べて・飲んで・演奏してというドンチャン騒ぎをしましょう。

関西には「ケルトシットルケ」というコンピレーション・ライブイベントがありますが、ただ見るだけではなく、お客さんが参加・交流きる催しがあればいいなと思い僕が声をかけて企画しました。

主催者みなで一致団結して、この音楽シーンを盛り上げていきたいと思っています。

ですので、この機会に楽器を演奏しない人も、公開している楽譜を予習してぜひライブ前の初心者セッションから参加してください! きっと、これをきっかけにアイリッシュにハマることうけあいです。

100人の集客をめざしています。まだスペースはあります。
温かい気立ての良いミュージシャン一同が、ご参加をお待ちしています!
 
 

2016/11/21

心想事成

11月21日。僕は38歳の誕生日を迎えました。

今日まで健康に生きてこれたことは世界で一番の幸運だと思いますし、健康に産んで育ててくれた両親に感謝します。

子供の頃、誕生日は祝福される日でしたが、大人になってからは、自分と関わるあらゆる人に感謝する日です。

歳を取るのは楽しいです。
一年、歳を取るごとに健康になり、できることが増え、不安や心配が減り、経済的に自由になり、心身が若くなる歳の取り方をしたいものです。

歳を重ねるごとに、自分が何のために生きているのか、より明確に意識するようになりました。

人が仕事をし生きていくのは、自分に与えられた身体や感情や能力といった資源を生かし切り世の中に貢献するためです。 その貢献の度合いに応じて感謝がお金として返って来る。これが仕事の本質ではないでしょうか。

 歳をとるのは、ただ生きた時間が長くなったということではなく、その時間の分だけ学び、経験し、影響力を増やし、世の中に貢献できる範囲や度合いを広げてゆくことに意義があります。

 僕は、これまで20年近く学んできた大好きなヨーロッパの伝統音楽によって多くの人に貢献することができる喜びを日々噛み締めて、目の前の仕事に誠心誠意打ち込んでいます。

僕には6年前の2010年の正月に思い描いた夢があります。

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誰かの人生がより良くなれる場所を作る。
テーマは「出会いと成長」。

それは、人生を考えるきっかけになる良質な本や映画を自由に貸りられる図書館です。

色々な分野の魅力的な人の講演会が開かれる講堂です。

素敵な音楽を聴くことができるコンサートホールです。

手作りの作家さんや、美術の個展が開かれるギャラリーです。

セラピストやマッサージの達人が時々やってきて、治療を受けられる診療所です。

地域の農家が、有機栽培の新鮮な野菜や果物を売りにきます。

腕のいい料理人による、おいしい料理やコーヒーを楽しむことができます。

何かに秀でた人が集まって、教えあっています。

常に魅力的な人が集い、一人で来てもすぐに人と仲良くなれます。

ひとりぼっちになりたいときに、静かに、暖かく、そっとしておいてくれます。

旅人が、噂を聞きつけて遠くから体を休めにやってきます。

そこは、人と人が、心で結びつく場所です。

その建物のそばには、温泉も、果樹園も、牧場も、運動場もあります。

全国から、人生を学びに、自然を学びに、心と体を癒しに、人が集まってきます。

そんな場所が作れたら、この人生に思い残すことはありません。

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壮大な夢ですが、今でもその思いは変わらずに持ち続けています。

僕は演奏家で音楽教師でありながら、昔から憧れる人は経営者ばかりでした。
読む本も経営者の本ばかりでした。

それは大学生の時に自転車旅行で出会った、石見銀山でブティックを経営する群言堂の松場登美さんという、文化や伝統を大切にした志のある経営者の姿を見て感銘を受けたのがきっかけかもしれません。
その後、群言堂は大成長を遂げ、今は全国各地に支店を持っています。

CoCo壱番屋の創業者、 宗次徳二さんとの交流も、食と経営と音楽文化を体現する経営者として大きな影響を受けました。  

そのため、20代の頃から半分はアーティスト的な思考、もう半分は経営者的な思考で仕事をしてきました。その2つをミックスして、演奏・教育・普及活動の3つを通じて伝統音楽の喜びをより多くの人と分かち合うことをミッションに活動しています。  

このように、ずっと「音楽・食・自然・教育・学び・出会い」を結びつけた施設を創りたいと思っていたのですが、オカリナ奏者の宗次郎さんと和歌山の舞台でご一緒したことがきっかけで、 人生の最終到達地がより具体的にイメージできるようになりました。 宗次郎さんは茨城県で「オカリーナの森」という施設を運営されており、まさに自分が思い描いていた施設のイメージのとおりでした。  

http://sojiro.net/contents/ocarina.html  

この規模であれば楽器店、伝統音楽カフェ、音楽練習場、楽器工房、宿泊施設など賄えるでしょうし、日本におけるヨーロッパ伝統音楽の拠点にできるだろうと思います。 

日本のヨーロッパ伝統音楽を世界に発信し、世界からここに人が集まる場所になります。  

これを作るには数億円規模のお金や多数の常勤スタッフが必要でしょうから、そこまでビジネスを成長させる必要があります。
100個の夢のうち99個が叶わなくても、これが叶えば人生は大成功です。 

マイホームもマイカーも贅沢な趣味も要らないから、すべてをこの夢に注ぐつもりです。  

僕がこれを創りたいのは、決して自分個人の経済的な成功を目指しているからではなくて、伝統音楽の素晴らしい世界をより多くの人に楽しんでもらいたいし、またこういう場所が世の中には求められていると思うからです。  

この感覚は市長が公園や図書館を整備するのに似ているかもしれません。 
市長がそれを造るのは、本人が公園の管理人や司書になりたいからではありません。 

その大きな夢を実現させるために、今日から1年後、39歳の誕生日になる2017年の11月21日(火)に、京都に小さな伝統楽器店を開きます。そのために株式会社を設立します。  

見て・触って・弾いて・聴いて・遊んで買い物ができる、国内初の伝統音楽専門の楽器店。 楽器販売の他にレッスン、中古楽器の買取販売、教本や楽譜や国内外のCDの販売を手がけます。 
ヨーロッパの伝統音楽を愛する人が集い、出会い、喜びを分かち合う場所にします。 
こういう場所があれば、絶対に楽しいと思うんです。ワクワクします。  

それとともに、これまで以上に演奏、音楽制作、レッスン、伝統楽器の教本のプロデュースや、伝統音楽を愛する人の役にたつ情報・流通・サービスのインフラの整備に力を注ぐつもりです。  

38歳はこれまで育ててきた夢を叶える、チャレンジの歳になります。  

3年前に作ったティン・ホイッスルの無料冊子は10,000冊を配り終えようとしています。 10,000人のティン・ホイッスル吹きを生む、幸せ種を植えたことになります。 
来年はその先の出版がたくさん控えています。  

来年は本場の伝統楽器店から学び、楽器職人とつながるために長期でヨーロッパ、アメリカを旅行します。 また、台湾、中国、韓国、マレーシアというアジア諸国を旅し、コンサートやレッスンで交流を深めます。  

病気などしている暇はないので、健康と安全にもこれまでよりも気をつけて、人生の道を歩みます。  

来年のある時期になったらクラウド・ファウンディングで資金調達を始めます。 
面白い、力を貸してやろうという大口の投資家の方のご協力も募集しています。 
僕と一緒に夢を見て、一緒に歩んでいただければ、幸いです。

2016/11/09

舞台で何を伝えたいのか


音楽家が舞台に立って演奏している時、何を感じ、何を考えているのでしょうか。

音楽家は立場が違うだけで聴衆と同じように、様々なことを思考し感じながら演奏しています。

音楽家の感情や思いは音や声や言語コミュニケーションの聴覚と、表情や動作による視覚を通じて伝わっています。

それと同時に音楽家は聴衆が何を感じているかを感じ取っています。これによって、音楽家と聴衆との感情の相互作用で会場の一体感が生まれ、コンサートは双方にとって素晴らしい音楽体験になりえます。

僕は、ライブ演奏とは音楽を媒介した人間同士の感情と脳がシンクロすることがその真髄だと考えています。

人間は言語を使って思考を共有することができます。文字や録音された音声であれば時間や場所を超えることができ、たとえば古代ギリシアの哲学者の思考を共有することもできます。文章は論理的、具体的に物事を伝えるのに適しています。

比べて音楽は、特に歌詞がない音楽であれば、具体的な物事を表現することはできませんが、イメージや感情など抽象的な物事を伝えることができます。

例えば「丸くて甘いリンゴ」という言葉を読んでそれぞれが「丸くて甘いリンゴ」をイメージするでしょうが、そのリンゴは赤かったり青かったりするかもしれません。

では「真っ赤な丸くて甘いリンゴ」と言えばより正確かというと、人によってはひとつだったり箱いっぱいだったり、木に成っていたり、いろいろな状態をイメージをするでしょう。

しかし、「丸くて赤くて表面がツヤツヤしていて木に成っている真っ赤な丸くて甘いリンゴ」のように表現を具体的にすればするほど、そのリンゴを食べた時の感情からは遠ざかっていきます。

音楽はリンゴを食べた時の幸せな感情をより確実に伝えられる可能性があります。もちろん、リンゴを食べて幸せな歌です、というとリンゴが嫌いな人にはその幸せな感情は伝わらないので、曲のタイトルも悩むところではあります。

僕は、音楽は演奏者と聴衆の心を直接つなぐケーブルのようなものをイメージしています。

僕がアイルランドで見た景色を描写することはできませんが、その景色を見たときの感情を音楽に乗せて伝えることで、お客さんは同じ感情を感じることができるかもしれません。言葉よりもより正確に伝えられる可能性があるのです。タイトルや曲間のトークはそのイメージを言語的に補足します。

だから演奏する時には自分が何を感じているか、どんな景色を想像しているかを大事にしたいと思います。
慣れていない曲だと技術的なことに意識をフォーカスしてしまったり、いつも同じ曲を演奏していると単純作業のようになってしまい、何も考えずに演奏してしまうおそれがありますが、そうならないために、1曲ずつの視覚的なイメージや感情に一瞬で没入するように心がけています。

音楽家も人間ですから、その日の体調や気分によって毎回違う状態で演奏します。体調が悪かったり演奏に不安があったり、共演者や主催者に不信感があったりすると、楽曲の世界に入る妨げになります。そういう音楽家の状態は聴衆は正確に伝わっています。

音楽や言葉など物事が発するメッセージにはポジティブとネガティブとがあるそうです。ポジティブとは愛、優しさ、喜び、楽しさ、光、安心、暖かさなどで、ネガティブは怒り、恐れ、攻撃、不快感、孤独、闇、不安や不信感、冷たさなどです。

ポジティブな素晴らしい音楽を聴いた時、心を柔らかく揉みほぐしてくれたような気持になり、安心と活力を受け取ります。

ネガティブなメッセージにも人を魅了する力があり、うまく利用すれば人を行動させたり、悪い状況を打開するエネルギーになりますが、イライラしたり、攻撃的になったり気分を落ち込ませたりもします。

自分は、文章や音楽にいつもポジティブなイメージを発していたいので、自分の音楽どんなメッセージを発しているのか舞台の上では常に意識しています。

もっと若くて未熟だったころ、共演者とモメて共演者不信に陥り、卑屈になり、ヤケになって舞台に立ったことがありました。舞台上でふてくされて、演奏も当然うまくいきませんでした。

きっと怒りや不信や嫌悪やあらゆるネガティブな感情の汚物を巻いていたことでしょう。あの時のお客様には本当に申し訳なく思いますし、音楽家として失格であると大反省しました。自分の生涯最悪の舞台でした。

あのような舞台を2度と作らないようにしようと誓いました。

今でも曲に馴染んでいない曲や初めての場所の大勢のお客様などの状況で緊張や不安や自信のなさに囚われそうになることがあります。お客様は自分がどこの馬の骨だと思っているだろう、演奏を失敗するのをあざ笑うだろう、うまくいくわけがない…。

そんな時、「自分はそんな感情を伝えにここに立っているのではない、お客様にポジティブなメッセージを伝えるためにここにいるのだ」と、自分の目的を思い出すようにしています。

そうすると、体と心のこわばりがなくなり、暖かい気持ちでお客様と向き合うことができます。舞台と客席は感情の鏡ですから、お客様も音楽家に暖かく受け入れられている安心感を感じ、一体となることができるのだと思います。

僕はヨーロッパの伝統音楽を演奏しています。外国の文化や知識や学国での体験を紹介することも大切なことではありますが、お客様に伝えたいのは普遍的なことなのです。

2016/11/03

節酒はじめました

最近、ある元女優さんや鳥取県で町おこしとして大麻栽培をしていた会社の代表が大麻不法所持で逮捕されたことが話題になりました。最近は海外のいくつかの国や、大麻をもっとも禁止してきたアメリカの一部州でさえで合法化の動きがトレンドになっていますが、日本では依然として厳しく禁じています。

大麻が中毒性がある危険な毒物なのかどうかについては、調べると色々な情報が見ることができます。どうして日本で大麻が禁止されているのか? こちらのアニメ動画は面白かったです。

https://www.youtube.com/watch?v=aaOTAdp0TX8

そんな大麻に厳しい日本ですが、酒に対しては諸外国に比べて非常におおらかです。欧米人、特にイギリス系のアングロサクソン人の国々が日本に来て何が楽しいかと言うと、酒におおらかなことだそうです。コンビニや自動販売機で昼でも買えますし、路上でも電車でも飲んでも法律違反にはなりません。そこが彼らには信じられないようですね。

ニュージーランドに行った時のことですが、コンビニでビールが見つからず、酒屋に行って買ったことがありました。パチンコの景品交換所のようにひっそりとしたところで、ビールを買うと紙袋に入れて渡されました。まるで、中毒者が人目に隠れて飲むような印象です。路上での飲酒もできません。アイルランドでも缶ビールを飲みながら路上演奏していたら、警官に叱られました。スーパーでもビールは冷えた状態では売っていないですね。

アジアはイスラム圏を除けばそこまで厳しくはないですが、台湾なんかでも、飲食店で食事といっしょに飲酒する習慣がなく、餃子店でさえビールは売っていません。タイでは、夜間のコンビニでの酒類の販売はできません。


アルコールについては、大麻よりもずっと中毒性や害悪があるとも言います。

今日はyahooでこんなニュースに出ていました。

 「飲酒でがん 世界で死者36万人
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161103-00000017-jij_afp-int

世界70億人のうち36万人なら、 がんよりも急性を含むアルコール中毒や依存症や飲酒運転のほうが深刻な問題だと思いますが、飲酒が肥満や糖尿病や心疾患や脳卒中など成人病の原因になることはまちがいないですね。

アイルランド音楽とは切っても切れない飲酒文化ですが、日常的に飲酒するのは気を付けた方がよさそうです。

僕はお酒が好きで、種類は問わず、 美味しければなんでも喜んで飲むのですが、酒に強いので、最近はついつい飲酒量が増えて、一人で毎晩、長時間飲むことが習慣になっていました。
夕食時にビール1杯、あとは深夜11時~1時まで日本酒、焼酎を2合ほど。

酒の怖さは習慣化することと、耐性がつくことです。
僕の父も祖父も酒が大好きで、祖父は昼から飲んでいました。父は毎日大量の日本酒を飲み、糖尿病患者です。兄弟もかなり飲むようです。家系的に自分もそうなる可能性が非常に高いと自覚しているので、 先週から「節酒」を始めました。

理由は健康、経済、仕事のためです。健康面は、メタボや糖尿が心配な年頃です。肝機能障害も気になります。経済面では、酒代は1日300円、月間12000円と決めていましたが、これは年間15万円にもなります。10年間で150万円です。飲酒が、僕が大好きな経済的な自由を奪うのです。
仕事面では、お酒を飲むと仕事がどうでもよくなってしまい、ついつい夜更かししてテレビを見ながら一人飲酒したりするのですよね。朝も寝坊します。


そんなことを思って、以前に3年ほど前まで5年間禁酒していた時期がありました。
一切飲まなかったのです。でも完全に禁酒すると、飲み会でまわりをシラけさせたり、お酒をプレゼント頂いたときに相手をガッカリさせたりしてしまいます。

だから、ルールを決めて 「節酒」にしました。

ルールはシンプルです。

・1人でお酒を飲まない。
・店や飲食店でお酒を買わない。

友達と飲むのはOKですし、プレゼントや1杯おごってもらうのならOKです。

あれほど毎日飲みたかったのに、飲まないと決めたら全然欲しくなくなりました。
やっぱり僕は中毒でも習慣でもなかったみたいです。意思の問題ですね。
飲まないで変わったことは、夜12時には眠れようになったことと、朝がだるくなくなったことです。

もちろん人と一緒の時は喜んで飲むので、これを読んでも気にしないでくださいね。
海外旅行に行ったら絶対ご当地ビールを楽しみたいですしね。

まあ、これが普通の人のお酒との付き合い方ですよね。
好きすぎて、ちょっと距離感が近すぎたみたいです。