語学学習の楽しみ
今日の台北は雨模様ですが、それほど寒くなく日本の春のようです。今回の台北の滞在は17日間。台北での仕事を済ませた後は台南に行き、一週間、暮らすように旅をするつもりです。
台湾に通うようになって8年になります。長い間、台湾人とは英語だけを使ってコミュニケーションを取り合っていました。
英語はお互いにとって外国語なので、必要最低限のことを言うことができても、気持ちを伝えたいときに伝わらないもどかしさを体験しました。買い物をする際には友人に通訳してもらわなければいけない不便さもありました。
そこで少しでも話せるようになろうと中国語を独学しはじめました。NHKのラジオ講座を受講し、文法書や単語帳や発音教材を買い、Hello Talkというアプリで台湾人と日々チャットをして語彙を学びもしました。
漢字の読み方がわからず、バスから見える街の景色から漢字を拾ってはiPhoneのアプリでピンインに変換して読み方を練習しました。こうして毎回、旅行する旅に単語のリストは増える一方でした。
話すのもドキドキしました。
台湾の空港で初めて英語ではなく中国語で“請給我一杯熱咖啡”とホットコーヒーを注文して通じた時が印象的な成功体験でした。
そうこうして一昨年から、友人が一切僕に英語を話さなくなりました。この時、ひとつの大きな壁を打ち破ったようです。
それからはお互いに気を遣わず自然なコミュニケーションをすることができるようになりました。中国語を話すことで、台湾人や中国人との心理的距離はずっと近く感じます。
僕の語学学習はのんびりコツコツ続けるスタイルなのでいつまでも中級学習者の域を超えませんが、3年前に作った500語はあろうかという単語リストを今日読み返すと、そのほとんどを今は日常的に使っていることに驚きました。継続するのとの効果を感じます。今では街の人の会話もほぼ聞き取って理解ができます。
去年からは台湾や中国との楽器の輸出入業務は中国語で行うようになりました。今日と明日は台北で各3時間の講義をする予定で、仕事にも役になっています。
語学が面白いのは、かつてただのノイズのようだった音が理解できるようになることです。まるでテレパシーのようです。大げさではなく、世界が違って見えますし、言語がわからない時とは実際に見ているものは違うのでしょう。
また、成長が目に見えてわかるので、大人になってからも能力の伸びしろがあることを実感でき、自信につながります。
今年からは韓国語にも手をのばし、日本のバスや地下鉄の案内の英語、中国語、ハングルすべてが読めるようになって楽しんでいます。極めて実用的で楽しい語学学習はとてもお勧めな趣味です。一緒に楽しみましょう!