2017/10/30

競争から逃れて、経済的・精神的な安定を得るための8つのヒント


みなさん、こんにちは。ケルトの笛のhataoです。
今回は、僕のような音楽家だけでなく、どんな人にも応用できる話題をお届けします。

仕事や趣味で、競争に追い込まれてストレスを感じたり、ライバルに対して嫉妬心や競争心に苦しんでいる人ってとても多いと思います。若いころの僕自身がそうでした。

そこで、今回は僕がどうやってそのようなストレスから自分を守り、経済的・精神的な安定を得たのかについて、経験と考えを分かち合います。

あなたは、こんな経験はありませんか?

・ライバルが自分より大きな仕事を得た。
・ライバルが自分にはできないすごいことをした。
・ライバルのほうが自分より人気や注目を集めている。
・ライバルが自分よりも稼いでいるかもしれない。
・SNSでライバル充実している様子を見た。

こんな時に感じるのは、悔しさ、焦り、いらだち、不安、嫉妬、という感情ではないでしょうか。とても苦しいですし、おだやかな気持ちではいられません。

それは「今のままでは食べられなくなる」という動物の生存本能がもとになって生まれる感情です。ライバルに出し抜かれると自分の仕事や立場がなくなる、ということです。だから素直に現実を受け入れられず、苦しむのです。

どうやったら、そのような苦しみから逃れ、経済的・精神的な平和を得ることができるでしょうか。8つの方法についてお話します。

(1)自分だけのマーケットを見つける

同じ業界で同じことをしていれば、競争になります。金鉱脈が見つかった後に山師が密集するような状態で、限りある資源を奪い合う世界です。そこでは、どんなことをしてでも他人を出し抜いてシェアを奪おうとします。

しかし、あらたな金脈、またはまったく違った分野の宝は常にあります。身の回りに需要があるのに誰も気が付いていない分野はありませんか。そこでは、あなたが一番になれる可能性があります。マーケティングでは、「ブルーオーシャン戦略」といいます。競争が盛んなレッドオーシャンを避けて、ニッチな需要を探すのです。投資には「人の行く裏に道あり花の山」という格言があります。

(2)自分だけのマーケットを作る

先に述べた通り、すでにあるマーケットでは、そのシェアを奪い合う競争が発生します。しかしまだ誰も気が付いていない需要というのは、常に存在します。
例えば、ガラケー全盛の時代に、様々なアプリをダウンロードし、並行に起動させ、タッチパネルで操作するiPhoneが登場したとき、スマートフォンという巨大なマーケットが生まれました。まだ存在していない需要を自ら生み出し、自分がその分野の先駆者となるのです。

(3)ナンバーワンよりオンリーワン

競争社会では、ある一定の基準において序列が作られます。基準とは、より新しいもの、優れたもの、人気のあるものなどですが、それは常に変わりゆくので、一度トップの座を得たからと言って、一生安泰ということはありえません。しかし、誰とも比較できない、マネも追随もできないオリジナリティを確立してしまえば、そのポジションを奪われることはありません。
例えば、タモリは漫才もコントもしませんが、司会者として唯一無二の存在で、若手が出て来ようが、その座を奪われることはありません。松本人志は「自分だけの山を登る」と表現しました。生物界の「棲み分け」の生き残り戦略とも通じます。

(4)ほかの方法で経済的な基盤を作る

嫉妬心や焦りは自分の生存が脅かされるという本能的な危機感から生まれます。状況がどうなっても生きて行ける経済的な基盤がしっかりしていれば、その不安も和らぐのではないでしょうか。例えば演奏家であれば音楽以外の仕事で安定した収入を確保するとか、演奏以外のレッスンなどでしっかりした経済的な基盤を築いていれば、ライバルの活躍で演奏の収入が減ったとしても生活の危機には直結せず、精神的に安定します。

(5)自分だけのビジネスモデルを作る

収入が一つの方法だけしかなければ、その収入が減るとすぐに生活の危機に直結してしまいます。ですから、ライバルが活躍すると嫉妬したり素直に喜べなかったりするのです。演奏家で言えば、ライブだけの収入に依存すると、他の演奏家の活躍は素直に喜べなくなります。
しかし、メインの項目に関連する方法で複数の収入を得る手段があれば、ひとつがダメになったからと言って、すぐに危機に陥ることはありません。
そのテーマに関連して「教える」「助ける」「文章を書く」「グッズを売る」「相談に乗る」など、様々なことで収入を得ることができます。
それを組み合わせることで、相乗効果が生まれてより強固な経済的基盤を作ることができます。

(6)人を応援する

少し難易度が高いのですが、ライバルをあえて応援するのです。
普通は、ライバルが活躍するのは苦々しく思うのが人情というものです。そのため、ライバルが活躍していることを無視したり、悪い噂を流して活躍を妨害してしまう人もいるかもしれません。しかし、大きな視点で考えたとき、それは誰かのためになるのでしょうか。お客さんを遠のかせ、ライバルから仕事を奪い、結局はその業界を先細りさせ、将来性を損ね、自分自身も損をするのではないでしょうか。
僕はヨーロッパの伝統音楽というニッチなマーケットを生業としているのですが、今はたまたま生活ができていても、30年後、40年後はマーケットが消滅しているかもしれないという危機感を常に感じています。
今だけの生活を考えずに、業界全体を、100年のスケールで考えてください。そうすると、自分より活躍する人が出て、世間の注目を集めることは、業界全体を活性化させ、ひいては自分のためにもなることは自明の理です。自分自身がずっとこの仕事ができるとは限らないのです。自分よりも優れた人の活躍を応援することは、自分の仕事を引き継いでくれる人を確保することでもあります。

(7)異なる立場の人も理解し尊重する

同じ業界で同じことをする人が複数いれば、それぞれの主義主張、手法、スタイルがあるのは当然です。そこで自分と異なるものを認められなければ、当然対立が生まれます。そこから一つ頭抜けることができないのであれば、その中に身を置きながら、ほかのスタイルも認め、尊重するというのも方法です。否定せず、尊重すれば、相手にも伝わり、競争から協力関係に変わります。もし協力関係にまでならなくとも、少なくともほっておいてくれるはずです。

(8)圧倒的に優位に立つ

最後ですが、競争に身を置きながら競争から逃れる究極の方法は、自分が誰にも追いつけないほどの圧倒的なレベルに突き抜けるということです。日本のライブハウスで活動しているアーテイストが、マドンナとかマイケル・ジャクソンに嫉妬をするでしょうか。
嫉妬というのは、どんぐりの背比べと言いますか、勝てると思う相手に抱く感情です。競争の中に身を置いたとしても、自分が2位と10倍の差をつけていれば、もはや誰も嫉妬しませんし、自分も誰に対しても嫉妬することはありません。

<最後に ものの見方を変えよう>
競争関係に置かれたとき、人は「パイを奪い合う」という言葉のように、ゼロサムゲームの世界観(上限が決まっており、誰かが得をすれば同じだけ誰かが損をする)で、自分のシェアを拡大させ既得権益を守ろうと必死になります。

しかし自らパイを増やし得た富を分かち合うことで、誰もがウィン-ウィンの協力関係になることができると僕は信じています。

悪感情が出てくるのは、自信のなさのあらわれです。ものの見方を転換し、競争ではなく、それぞれが自分と闘って自分のベストを尽くそうとしているのだと思えば、ライバルの存在も愛しく思えるはずです。このアイデアが、誰かの支えになればと思います。

2017/10/23

10/28 今週末、東京に行きます!

今週末、東京に行きます!

プログラムは今年発表した北欧音楽を収録したアルバム「森の時間」を含むこれまでのCDアルバム収録曲や、この秋に作曲したオリジナル曲などで、ティン・ホイッスルやアイリッシュ・フルートの他、ピアノや北欧のバグパイプも演奏いたします。

hataoはこの夏に2か月間ヨーロッパ7か国を旅行してまいり
ましたので、そのエピソードもお話できればと思っております。

関東では数少ない機会ですので、もしご都合がつきましたら、お越しくださいますと嬉しいです。

お席が少なくなってまいりましたので、ご来場頂ける方はぜひご予約をお願いいたします。

【日時】2017年10月28(土)13:30開場 14:00開演

【会場】Grain
http://grain-kouenji.jp/
東京都杉並区高円寺北3-22-4
U.Kビル2階(JR高円寺駅北口、中通り商店街、中華料理「成都」2階)

【料金】ご予約2500円 当日3000円+1 drink order (500円~)

【予約先】こちらより件名を「10/28予約」として、お申し込みください

http://www.irishflute.info/contact.html

2017/09/30

楽譜「Tiden i skogen 森の時間 譜面集発売のお知らせ」


楽譜「Tiden i skogen 森の時間 譜面集発売のお知らせ」

笛とハープのデュオhatao & namiが北欧音楽を特集した2017年の新譜「森の時間」のスコアが9月に発売しました。
タイトルはCDと同じ「森の時間」で、A4サイズ、充実の64ページです。

先に発売したCDではスウェーデンやノルウェー各地に伝わる19曲の魅力的な楽曲とオリジナル曲を、13種類の笛とハープやオルガンで演奏しています。

譜面集はそのCDのほぼすべての曲をCDと同じアレンジで新たに書き下ろしました。北欧音楽では各地で音律も運指も異なる笛が使われていますが、この楽譜はすべて実音で記譜されており、フルートやリコーダー、ヴァイオリン、アコーディオンなどのメロディ楽器とピアノやギターやハープなどの身近な楽器で北欧音楽に親しむことができます。

スコアに続いて、リコーダーやティン・ホイッスルでも演奏しやすいようにシャープが1つか2つの調に移調したメロディパート譜を収録しています。

また巻末には楽曲解説とそれぞれの笛の文化的・歴史的な背景についての資料、スウェーデン人演奏家のインタビューを収録しており、音楽的な知識も身に着けれられるようにデザインされています。

日本ではまだまだ北欧音楽の愛好者は少なく、言語の違いもあり簡単に情報にアクセスすることができませんでした。
北欧音楽に魅力を感じて、この4年間hatao&namiとして、リサーチや、演奏、アレンジに取り組んできたことを、一枚のCDにまとめました。また、聴くだけではなく、演奏する楽しみを共有できればと、この度CDの内容に沿った譜面集を製作しました。

「森の時間」CDは2200円(税別)、楽譜は2000円(税別)です。hatao & namiのホームページまたは私たちのコンサートでお求めになれます。

http://hataonami.com/book.html

このCDと楽譜を通じて、より多くの方が北欧音楽を楽しまれることを願っています。


2017/09/21

アイルランドで感じたアイリッシュ・セッションの本質

 パイントグラスに注がれる琥珀色の泡が底に沈む様子を、僕はカウンター
越しに「おあずけ」 をされている犬のように待っていた。

 「ここのパブのギネスはアイルランドでも一番うまいんだ」と友人でフル
ート奏者のキアラン・サマーズ(Ciaran Somers)がためらいもなくお国自
慢を披露した。

 アイルランドではどんな小さな町にもパブと墓場だけはあると自虐的に言う
くらい、アイルランド人の生活に密着したパブ。この皮肉は、教会ではなく墓
場であるところがアイルランド人らしい。確かに、なんの特色もないこの街で、
アイルランドで一番美味しいギネスが飲めるというのはなかなかの宣伝文句に
なるかもしれないな、と思いながら、アイルランドで最初の一杯を飲んだ。

 エールやスタウトはUKやアイルランドには何百種類もあるが、ギネスは世界
中に輸出して大成功しているだけあって、実にうまい。この旅では、この後
各国のビールやエールを飲んだが、ギネスはやはり特別だった。複雑な苦味や
喉を通る泡の柔らかさが癖になる。

 これまで度々アイルランドに通った自分でもカウンティ・カーロウ
(Co.Carlow)は、聞いたこともないような場所だった。ブルターニュからフェ
リーに乗って入国したアイルランドの旅の出発地点がカーロウだ。それから数
日して、僕たちは西を目指して車を走らせた。

 カウンティー・クレア(Co.Clare)の小さな村ミルタウン・マルベイ
(Miltown Malbey)では毎年7月にアイルランド最大のサマースクールウィ
リー・クランシー・サマースクール(WIllie Clancy Summer School)が開催
されており、国内はもちろん世界中から人を集めている。 キアランはここで、
何年か前からフルートの講師を担当しており、僕を誘ってくれたのだ。

 サマースクールの期間中はメインストリートの何軒ものパブでセッションが
開催されている。レッスンを申し込まなかった僕はセッションに参加すること
だけが楽しみだったのだけれど、その期待はあっさり失望に変わってしまった。
 どこのパブもとくかく人が隙間ないほどに詰め込まれていて、通りにも人を
吐き出していたのだ。フルートを構えるスペースすらなく、立って聴いている
のが精一杯で、結局参加できたセッションはいくつかしかなかった。

 田舎のパブは店と居住空間が一体化した店舗兼住宅の形が多いのだが、この
期間中はセッションに人が集まりすぎて、メインのパブのほか、裏庭や納屋や
母屋のダイニングなど至る場所で同時発生している。そういう「秘密の」セッ
ションは人数も観客も少なめでよい音楽が聴けることがある。

 昼下がりの明るい時間にダイニングで開かれたセッションでのことだった。
そこには、講師でもあるベテランのフルート奏者やフィドル奏者、そして若い
コンサーティーナ奏者など何人かの若い参加者がいた。ダンス曲を演奏しては、
たっぷり話をして、また曲を演奏して……、を繰り返しながらゆっくりと時間
が過ぎていった。

 見慣れたセッションと違ったのは、そこに色々な要素があったことだ。曲の
合間に観客の誰かが歌いだしたり、参加者が合唱したり、子供が習いたての曲
を笛で吹いたり、音楽に合わせて熟練のダンサーが踊りだしたり、 そして
ジョークやストーリーを語ったり、スペイン語圏からの観客がスペイン語の歌
を披露したりした。

 セッションに決まった形はないが、このセッションはその流れが一つの物語
性やよく考えられたエンターテインメントであるかのように完璧で居心地が良
かった。そこで感じたのは、良いセッションとは参加者の誰もが敬意を持って
存在を受け入れられ、そして参加者の楽器や歌やダンスや語りの才能や知識を
参加者全員と共有し楽しむ場所なのだということだった。

 ラジオや自動車がなかった時代、音楽やダンスはとても地域的なもので、コ
ミュニティの住人が集まって楽しむものだったという。セッションは20世紀以
降の近代的な現象だが、それでもなお、コミュニティの運営を円滑にするため
の、コミュニケーションの装置であることに変わりはない。セッションにおい
て「曲を演奏すること」はその一要素でしかないのだ。

 それに対して、私たち日本人を含む外国人の伝統音楽やセッションに対する
態度や考え方を見ると気づくことがある。アイルランド音楽の伝統が存在しな
い私たち外国人の多くは商業的な録音物によってトップ・プレイヤーから間接
的に音楽を学び、演奏技術や曲の習得に対してアイルランド人以上に真剣な態
度で取り組む。

 伝統音楽ではどのようにその曲が自分に「手渡された」か、そして曲の背景
への知識が重要視されるが、外国人は人から学ぶ機会が少ないので、すべての
曲がメロディとしてのみ記憶される。演奏することや楽器の技術を上達させる
ことが目的となるため、会話のコミュニケーションは少なくなりがちだ。

 しかしそれが間違っているというつもりはない。アイルランド人が時々言う
socializeという単語がある。社交する、という意味だが、アイルランド人は
人付き合いを重視する。また、気さくな会話における話題や流れやオチといっ
たものを日本の話芸のように楽しんでいるところがあると感じる。アイルラン
ド人がセッションで語るジョークやストーリーテリングは、英語が理解できな
いと理解ができないことはもちろん、その文化的な背景の知識がなくては楽し
むことはできない。そのため、言語的な壁がないはずのアメリカ人にさえも理
解ができないことが多いという。

 日本人はアイルランド人のように公衆の前で人のプライバシーに立ち入った
話をすることを無礼だと受け取るし、親しい人であっても距離感を保つ傾向が
ある。また、歌やダンスなどは一定のレベルを満たさないと人前で披露するこ
とは恥ずべきことだと考えてはいないだろうか。私たちはアイルランド人とは
コミュニケーション・スタイルが根本的に異なるので、アイルランドのセッシ
ョンをそのまま日本で再現すると不自然さやぎこちなさが生まれるだろう。

 本当の意味でアイリッシュ・ミュージシャンになるには、アイルランド人の
ように英語を理解し、飲み、語り、歌い、踊り、生活することが、演奏と同じ
くらい大事な要素なのだろう。それは我々外国人にはとても難しいことだ。
しかしそのように生真面目に考えるのもまた、日本人らしいのかもしれない。

 アイルランド音楽はいまや世界中に愛好者を生んでいるが、音楽だけが文化
の土壌から切り離されて親しまれており、それが可能だったからこそ、こうし
て楽しまれているのだろうと感じた。

2017/09/10

「ケルトの笛屋さん」実店舗がオープンします

◎「ケルトの笛屋さん」実店舗がオープンします

 日本で初めての本格的な伝統音楽ショップを開くことがここ数年の目標でした。いよいよその目標が実現します。

これまで笛を中心にインターネットで販売をしてきた「ケルトの笛屋さん」のショールーム/お店が「ケルトの笛屋さん field店」として京都の中心部、烏丸錦通りに11月21日(僕の誕生日)に出現します! ビルの2階はアイリッシュ・パブ、3階はスタジオと楽器店、なんと4階はB&Bで1階はうどん屋さん。このビルだけで音楽合宿ができます。

 お店ではアイルランド音楽の楽器を中心に、笛だけではなく弦・打・蛇腹楽器のほか書籍やCDも取り扱います。ヨーロッパの伝統音楽を広く紹介するお店にしたいと考えています。

 今回のヨーロッパ旅行では、各国の伝統楽器店を見て周りインテリアや陳列を参考にしたり、楽器卸売業者や製作者と会って商品の選定の参考にしました。

現在、fieldのオーナーの洲崎さんと店内インテリアを相談中です。ヨーロッパで見た楽器店のワクワク感を感じられる素敵なお店にしたいと思っています。

当面はセッションがある火曜日・土曜日と日曜日の午後から夜の営業となります。ぜひ、お立ち寄りください。

 ◎「ケルトの笛屋さん」が中古楽器の買い取りを始めました。

ケルトの笛屋さん京都field店の開店に向けて、中古楽器の買取を開始します。

アイリッシュ全般の楽器を買い取りますが、特にコンサーティーナ、アコーディオン、ハープ、ハンマーダルシマー、バウロンを求めています!
中古アイリッシュ/トラッドCDは状態が良ければ1枚500円程度で買取します。お家に眠るお宝を探してみましょう!