ブルターニュのダンスの集いFest-Noz(フェストノーズ、ブルトン語で夜の祭り)を見てきました。
ブルターニュではダンスと音楽と歌の伝統が残っており、年中季節を問わず、フェストノーズが開催されます。今回は、北部ブルターニュのCavanで、公共の会館を利用して開催されました。
夜7時頃から出演者やスタッフが集まって食事をします。ここにはキッチンもついており、手作りの料理とワインを楽しみます。皆さん車で来ているのに、そしてこれから演奏したり踊ったりするのに、かまわずグイグイ飲みます。
入場料を取るものもありますが、今回は入場無料で、ドリンクは有料です。収益はミュージシャンや運営スタッフで分けるそうです。21時に始まりました。お客さんはざっと150人くらいは来ていたかと思います。出演者は歌と楽器でグループごとに30分ずつ、なんと深夜1時までプログラムがあります。2時になると法律でアルコールの販売が禁止されるため、だいたいそのくらいまでは行うそうです。
ステージがありますが、樽の上に載って演奏。ボンバルド(オーボエ)とビニウ(バグパイプ)は伝統的な組み合わせです。その周りを、手をつないでぐるぐると回って踊ります。
誰でも踊れそうな簡単なステップなので、子供からお年寄りまで参加していました。この調子で4時間は踊っていたかと思います。踊らない人もいますが、そういう人は飲んだり、音楽を聴いたり、おしゃべりしたり、女の子に会ったり(笑)しているようです。
ダンスにはGavotte、Laride、Scottish、Plinn、Polkaなど様々な種類がありますが、アイルランドと同じリズムは基本的にはありません。
地域によってダンスの種類には偏りがあり、南部の方ではAn Droのほか、RideeやHanter Droといった3拍子のダンスも踊られます。
これはKan ha diskanと言って、歌で掛け合いをしながらダンスの伴奏をしています。楽器がなくても、こうやってダンスを楽しめるのです。おそらくブルターニュ音楽の原点はこれで、これを様々な楽器でまねしているのだと思われます。時には、ダンサーが自ら歌いながら踊ることもありました。
こうして、ダンスは深夜まで続くのでした…。
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