2019/02/01

韓国の文字、ハングルのこと

ちょうど1年前に始めた韓国語。今は中級を学んでいるのですが、自分の経験上、韓国語を学ぶ上で一番難しいのは文字でした。
아と어、에と애と예と여、そして가と자と차と사など、とにかく見た目が似ている文字が多く、乱視気味の自分にはかなり視認性に問題があります(笑)。
そして、優れた表音文字とはいえ、連音化(リエゾン)や無音化や音の転化など様々な法則があって、書いている通りに発音しないことが多く、いまだにスムーズに読み・書き・発音・聞き取りができず、手こずっています。
例)10を表す십「しぷ」と6を表す육「ゆく」がくっついて16だと「 しぷにゅっく」になると思いきや「しむにゅっく」になる。 また、服を表す옷「お」と、助詞の「が」を表이「い」がくっついて、「服が」と言うと「おい」ではなく「おし」になる、など。
そうは言っても中国語では上級者になっても延々と進出の漢字と読み方を覚えなければいけないのに対して、韓国語はそれがないので、最初の文字の壁さえ超えたら、あとはリソースを単語や文法に費やせるので、上達が速いです。
中国語を覚えるにはピンインや注音字母を覚えなければならず、日本語ではカタカナ、ひらがな、漢字、アルファベットと気の遠くなるような量の文字を覚えなければいけないことを思うと、ハングルはなんと合理的なんでしょう。
ハングルはこのように文字の負担が少ない反面、ひとつの文字で英語も韓国語も漢字語も表そうとしているので、英語と中国語を学んだ自分には、韓国人には見えていないものが見えている、不思議な感覚になることがあります。
今日、韓国人と「パジョン(いわゆるチヂミ)」を食べていたときのことです。 パジョンのパ파は「ネギ」、ジョン전は「焼き」を表すと教えてもらって、「それなら日本には"ねぎ焼き"があるから一緒だね」なんて話をしていたのです。そして「ちなみに玉ねぎはヤンパ양파というよ」と聞いて即座にピンと来ました。
中国語では「ネギ」は蔥ツォンcong1、洋蔥yang2cong1といいます。だから、このヤン양は、洋という漢字に違いない、と感じたのでした。 それで、「ヤン양は洋という漢字があって、もともと西洋から来たという意味だと思うよ!」と言うと、韓国人は「それは初めて聞いた」という反応で、いぶかしげ。そこでスマホで調べると、案の定、양は「洋」の漢字語でした。
ふだんは韓国人に漢字の知識を話すと、すごーく微妙な空気になるので、あまりしないのですが、この時は自分の嬉しさをどう言ったらいいのか、わかりませんでした。このような発見は、韓国語を学んでいると非常に多いです。
韓国語はすべてハングルで表記するので、同じスペルでも複数の意味があり得ます。イル일と書くと、「数字の1」や「仕事」や、あれや、これや…。漢字を捨てなければよかったのになあという自説はずっと変わりませんが、韓国人を説得できることは、ありそうにありません。

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